はじめに
どうもpillolowです。
最近、やけに夜っぽいバンドが流行っていますね。
・ヨルシカ
・ずっと真夜中でいいのに
そして、YOASOBI
YOASOBIの『夜に駆ける』という曲が、今やYoutubeの音楽ジャンルでひと地位を築いた【FIRST TAKE】にも取り上げられました。
この曲はネット小説の『タナトスの誘惑』という小説が基になっています。歌詞の内容がとても良くリンクしていて「これは中々…」というのが最初の感想でした。
次に思ったのが「ボーカル安定して上手いなぁ」
そして、「転調の仕方がスゲェ!」です。
今回は転調に関して、少し思うことを書いてみたいと思います。
転調の種類
転調のパターンは主に以下の3種類に分類できます。
① 大サビで半音上or全音上に転調
② 平行調に転調
③ 完全に関係ない調に転調
①は一番分かりやすいパターンです。曲のラストで音程を上げて盛り上げる手法ですね。一番イメージしやすい転調かと思います。
②は例えば19の『紙ヒコーキくもり空わって』という曲が分かりやすいので、例にとって解説します。
この曲は、AメロBメロがKey=Aで、サビがKey=Cです。
この二つのキーを行ったり来たりします。転調してそのまま終わる①との大きな違いがここですね。
専門用語でいうと、同主調の平行調という「短三度上」への転調の仕方です。
・Aの同主調であるAm
・Amの平行調であるC
という関係性を表しています。
適度に意外性があって、雰囲気をガラッと変えることができます。
手間味噌ですが、僕が作った曲もこのパターンで転調。
key=F ⇄ key=D を行ったり来たりします。
③は上記に属さない転調です。
度肝を抜かれたSHISHAMOの『明日も』などが該当するかと思います。
AメロとBメロはKey=C#で、サビはKey=Gに転調するという、あり得ない転調をかましています。
真逆のキーですからね。いくら任意に転調できるとは言え、普通は選ばないキーです。
音程を下げる転調
さて、YOASOBIの『夜に駆ける』に話を戻します。
この曲では、通常の音程を上げる転調ではなく、音程を半音下げる転調をしています。
先ほどのパターン分けは「上げる」パターンのみでしたが、歌詞の内容とリンクさせて、一旦敢えてキーを下げる。
ここが、皆が口々に「神」と言っているところですね。
珍しい手法ですが、完全に例がないかと言えば、そうではありません。
例えば、トモフスキー(TOMOVSKY)の『カンチガイの海』という曲。
こちらは、一旦全音下げた後に改めて元のキーに戻ることで、最高音を上げることなく、大サビでの全音上げ転調を達成しています。
ただ単に音程を下げるわけではないですよ。
YOASOBIと同じく歌詞とリンクして音程を下げています。
とても珍しい手法で、ぱっと他の曲が思いつきません。
下げてから、さらに上げる
トモフスキーの曲は一旦下げてから元に戻しましたが、この『夜に駆ける』では、半音下げた後に、更に3音上げています。
元のキーからだと【全音上げ】パターンとも言えます。
通常の大サビでは半音か全音の転調が多いですが、一旦半音さげることによって、短三度上の転調を演出している。ここが斬新すぎる!
さいごに
ということで、YOASOBIの『夜に駆ける』から、思った転調に関するアレコレを書いてみました。
斬新な転調をする曲があれば、是非教えてもらえると嬉しいです。
では、良き音楽ライフを!